介護士なら、高齢者の誤嚥に対する適切な対応法はあらかじめ予習しておかなければいけません。いざその時が来てから考えているのでは、手遅れになってしまうこともあるからです。高齢者は、よく誤嚥を引き起こすことはご存知の通りでしょう。食べ物を飲み込む力が弱くなっているということも原因として挙げられますが、ベッドに寝たままで食事をすることも多いのも原因の一つでしょう。人によっては、誤嚥が癖になってしまっていることも考えられます。
万が一誤嚥が起こった場合、すぐに食べ物を出せればそれでいいのですが、肺に食べ物が入ってしまうと厄介です。誤嚥性肺炎という病気にかかってしまい、高齢者の身体状況によってはかなり深刻なことになるケースもあるのです。こうした病気を予防できるかどうかは、そばで食事介助をしている介護士によるところが大きいです。
介護士が誤嚥の適切な対処法を知っていれば、何も問題はありません。誤嚥が起きた場合には、まずはハイムリッヒ法を試してみるといいでしょう。ハイムリッヒ法というのは、背後から腕を回して腹部を圧迫する方法のことです。誤嚥が起きたときには有効であると、世界中で利用されている介護テクニックの一つになります。この方法でたいていの場合は問題が解決しますが、時にはそれでも食べ物を排出することができないケースも出てくることでしょう。そうした場合には、背中を叩くなどの方法が取られることもあります。